週刊ヤングマガジンで現在連載中の【パリピ孔明】が人気上昇中!2020年に「次にくるマンガ大賞」のU-NEXT賞に選ばれ、2022年4月からアニメ化されています。
アニメ化の情報が出た当初はそれほど人気が高くなかったものの、アニメが開始するや否やじわじわと人気に火がつき、5話配信済みの現在「今期春アニメのダークホース」と言われているようです。
今やライトノベルや漫画ではお馴染みとなった「異世界転生作品」ですが、転生モノといえば主人公が転生するのは別種族や別の性別、あるいは無機物だったりと様々なパターンがありますよね。
【パリピ孔明】は異世界転生作品ですが、本作の主人公はタイトルの通り三国志で有名な蜀の天才軍師・諸葛亮孔明です。
若返った孔明が前世の記憶、人格そのままで現代の東京に転生されるという斬新な設定です。
「パリピ孔明」のパリピとは、パーティーピープルから来ておりハロウィンやクリスマスのイベントといったノリの良い集まりに参加する人たちという意味です。
それでは早速あらすじを見ていきましょう。
【パリピ孔明】あらすじ
西暦234年中国、五丈原の戦いで諸葛亮孔明が病床から人生を振り返るシーンから始まります。
次の世では命のやり取りのない、平和な世界に生まれ変わりたい・・・と願いながら命を落とします。
生まれ変わった孔明が見たものは、なんと渋谷のハローウィンで盛り上がる若者たちでした。
コスプレして騒ぐ彼らを見て「ここは地獄だ」と勘違いする孔明。一方孔明を見ている周囲の若者たちは「本格的に孔明のコスプレをしてる人」と思っています。
すっかり馴染んだ孔明は意気投合してクラブに連れて行かれます。
そのクラブのステージで月見英子の歌声を初めて聞いた孔明は、まるで揚子江の濁流のようだと心底感動をするのでした。
翌朝、英子は若者たちがいなくなった閑散とした渋谷の路上で酔い潰れて寝ている孔明を発見します。
英子は自分の歌声を褒めてくれた孔明に対し、放って置けない性格もあり孔明を家へと連れて帰ります。
英子の自宅の鏡で若かりし頃の自分の姿を見た孔明は、1800年という時を超え自分が生まれ変わったのだと悟ります。
現代の文化文明に馴染むべく、英子に質問攻めにする孔明でしたが元々の知力が高いのですぐに使い方を覚え、自身のこともウィキペディアで検索するまでになるのでした。
また、そのウィキペディアで生涯をかけて尽くした蜀漢が滅亡したのだと知るのでした。
見知った顔ももういないのだと部屋の窓から東京の街並みを見つめる孔明はとても寂しそうです。
孔明の散っていった仲間たちへの想い、それを知らずともその姿を見た英子は何気なくギターを手に取り、弾き語りで孔明を元気づけるのでした。
英子の歌声は天下泰平の世を創ろうという主君・劉備の姿を思い起こし、孔明はまた英子の歌によって生きることとその目的を思い出します。
三国志の時代を生きてきた孔明が現代日本で目的のために動くにも軍資金が必要ということで、英子にバイト先を紹介してほしいと頼みます。
いざ、面接という名の敵地へ──
【パリピ孔明】登場人物紹介
・諸葛亮(字孔明)
本作の主人公。中国の漢の時代に魏・呉・蜀の三国に分かれ、100年続いた戦乱の世において活躍した天才軍師・戦略家です。
のちに蜀漢の皇帝となる武将、劉備にスカウトされ臣下として生涯支えます。
劉備の死後も漢王朝復興を掲げる蜀漢のために生き、戦の最中に病死します。
今際の際で孔明は次の世では命のやり取りのない平和な世界に生まれ変わりたいと願ったためか、なぜか渋谷に若き姿になり転生してしまいます。
月見英子の歌声に心を奪われ、英子の軍師となり新たな2周目の人生を謳歌するのでした。
・月見英子
本作のもう1人の主人公。歌手EIKOとしてシンガーソングライターを目指しています。
歌が上手く、人を惹きつける魅力があるのですが自己肯定感が低く「私なんか」が口ぐせでした。
その自信の無さは複雑な家庭環境のせいもあるようで、高校の修学旅行で渋谷を訪れた時に列車に飛び込もうとしますがBBラウンジのオーナー小林に助けられました。
連れてこられたBBラウンジのスペシャルゲストで出演したアメリカの歌手、マリア・ディーゼルの歌を聴き生きる希望を取り戻すのでした。
そして自分もマリアのように誰かを感動させたいと思い歌手を目指します。
夢を追いかけてオーディションを受けてはいるものの、落選の日々でどんどん自信がなくなっていく英子。
自分には才能がないのではと悩み、心の内を孔明に話します。
孔明はそんな英子のマネージャー兼プロデューサーのような立場となり、天才軍師ならでは策略で英子を一歩ずつ夢へと近づけるのでした。
乗せられやすい性格で、自信がない割に「孔明がいうのだから大丈夫」と今後の自分を左右する選択の際にも孔明を頼りにしていきます。
次第と英子にとって孔明はなくてはならない存在となっていくのでした。
・小林
BBラウンジのオーナーで三国志オタク。一見強面だが英子のことを本気で心配しており親代わりのようになっています。
孔明にも英子を裏切るような真似はするなと釘を指しています。
複雑な家族環境の英子の良き理解者で孔明の編み出す計略や策略のサポートをしていきます。
孔明とは三国志の話でよく盛り上がっており、そんな姿を英子におじさん同士でイチャイチャしてる・・と思われています。
・ミア西表
シンガーソングライターで26歳。インスタのフォロワー10万人の人気者。
渋谷でのZ2Oのイベントに参加した際に孔明と英子に挨拶されたのをきっかけにイベント「LADYS READY NIGHT」に英子を出演させます。
ハスキーボイスが魅力で孔明曰く「確かな歌唱力で気がつけば観客は引き込まれている。が、やはり英子さんほどは惹かれない」のだそうです。
人気に胡座をかいてステージ観客に向き合えていないところがあり、マネージャーにもインスタと筋トレよりボイトレをしてほしいと思われています。
「LADYS READY NIGHT」ではわざと自分と同じタイムテーブルに英子をつけ、当て馬にしようと企みますが孔明の策略により英子にフロア観客数で敗北しています。
【パリピ孔明】原作の見どころと感想
三国志好きにはたまらない異色の作品【パリピ孔明】ですが、実は全く三国志を知らない人でも十分面白いです。
転生した孔明は若返っているものの、孔明本人ですので現代の常識や文化や文明など知らないことばかりのはずです。
ところが自分が1800年という時を経て現代に生まれ変わったのだと悟るや否や、持ち前の知能の高さで英子に教えてもらったことをぐんぐん吸収していくのです。
人格的にも優れすぎていて、とても争いが常であった三国志の時代からきたとは思えない柔らかな物腰に心地の良さを感じてしまうのです。
その人格の素晴らしさは激動の時代を生きてきた孔明だからこそ、一般人とは比べ物にならないほど先や周りが見えている証なのでしょうね。
1巻の見所としては、英子が孔明に歌手を諦めようかなと打ち明け、軍師として英子に尽くすと宣言したあたりから孔明の策略がどんどん炸裂していきます。
有名シンガーソングライターミアにイベント「LADYS READY NIGHT」で当て馬出演させられそうな英子に、
「私のステージを満員にせよ!なんちゃって」
との命を受けた孔明はまるで水を得た魚のようにその言葉を待っていましたと言わんばかりに軍師として動きます。
その後の展開は・・・漫画本編でぜひ続きを確かめてほしいです!
孔明の策略がバッチリと決まってカッコ良いにつきます。
また、序盤こそ孔明中心に物語が始まりますが、本作の大筋となるストーリーは英子のサクセスストーリーなんですね。
英子というキャラはどこにでもいる普通の女の子でめちゃくちゃ心がピュアなんです。
人間誰もが自分に自信があるわけではなく、むしろ自信のない人やコンプレックスを感じている人がほとんどでそれが当たり前だと思うんですよね。
そんな自分たちを投影するのにも英子というキャラはピッタリとハマり、読んでいくうちにいつの間にか自分も英子の軍師(とは言い過ぎですが)か応援団のような気持ちになっていました(笑)
ギャク漫画並みにツッコミどころ満載の本作品ですが、英子の素直なひたむきさや孔明の懐の大きさや忠誠心が胸を熱くさせるんです。これがエモいっていうことなのでしょう。
【まとめ】
今回は【パリピ孔明】原作のあらすじと見どころ・感想などをまとめてみました!
いかがでしたでしょうか?
パリピ孔明は現代に溶け込んだ孔明の佇まいだけでもふふっとなる面白さで、三国志ネタを絡めてくるところも三国志好きにはたまらないでしょうし、三国志詳しくないよーという方でも解説をしっかり挟んでくれるのどなたでも楽しめる漫画です!
ぜひ一度孔明の策略にハマったと思って読んでみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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