こんばんは、たすです!
【メイドインアビス 烈日の黄金郷】第9話「帰還」の配信を視聴しました。
「芸術と言えるこの作品が誕生したこの時代に生まれてきてよかった」と素直に思えるエピソードでした…。
ストーリー、キャラクター心情に合わせた完璧なまでの音響、これはすごい。
「精神的に元気な時じゃないと観るのがしんどい」などと言われてきた「烈日の黄金郷」編ですが、この回のために今までの苦しみがあったのだと理解できました。
すでに観ているけどもう一度余韻に浸りたい、内容を確認したいという方向けの記事になっております。まだ観てない方はネタバレにご注意くださいね。
それでは最後までどうぞお付き合いくださいね。
【メイドインアビス 烈日の黄金郷】第9話 あらすじ
ナナチをベラフから取り戻すため、レグはファプタに「一部が欲しい」と話をする。すると“ある約束”を果たすことを条件に、ファプタは迷いなく自らの体の一部を引きちぎり差し出す。心配するレグをよそに、“不滅”であるファプタは平気な様子だが、血の匂いにけものたちが狂い出してしまう。レグは急いで「成れ果て村」に体の一部を持ち帰るが、どうしてもファプタとの“ある約束”を果たすべきかどうか答えを出せず…。
メイドインアビス「烈日の黄金郷」公式サイトより引用
【メイドインアビス 烈日の黄金郷】第9話 感想
鮮度が大事
ファプタ「かゆ…かゆそす そす…かゆそす…」

腕と耳をもいだところが痛々しいファプタを頭に乗せて歩いてるレグ、これは良いモフモフですね。

ファプタのぬいぐるみ、出ないかなぁ…
レグ「な…なあ ファプタ…本当の本当にその傷平気なのか?」
ファプタ「ハディ…心配いらんそす ファプタは不滅そす 端っこは平気そす」
レグ「これは…端っこという程度ではないような…」
不滅の姫ってかっこいい。端っことはいえ普通にもいだところは傷になっているし不滅というようには見えません。
ファプタ「レグ 心配してるそす?」
ファプタ「レグ 撫でるそす 前みたいにツノのとこ!」

ああ、前もツノのとこ撫でてやってたんだあ…ってわかるセリフですよねwレグめ…。
レグ「こ…ここか…?傷に触ってないか?」
ファプタ「もっと…強くていいそす」
気持ち良くなって仰向けになるファプタ。ツノのあたりは強く撫でるとファプタが喜びます。
ファプタにとってツノは猫のアゴに該当するような場所なのだろうか。
あたりに異変が…ガブールンが警戒しています。辺りで獣が騒いでいるのは、ファプタの血に反応しているとのことでした。
ファプタ「なでそすも惜しいけど…けど鮮度が大事そす」
「鮮度が大事」この言葉、イルミューイの子供を取り上げた時のワズキャンのセリフと合致しています。
…あの忌々しい記憶が蘇ってくるセリフですがこれはファプタの中にあるイルミューイの記憶が出させたセリフなのでしょうか。皮肉が効いてますよね。
ファプタはリコを見つめる
イルぶるでレグの帰りを待っていたリコたち。
リコ「あっレグ戻ってきた!」
リコ「レグ!無事でよかった それで…それで何それ?」
レグ「説明したいがこの血に惹かれて獣が集まってくる 中に急ごう」


視線が痛い…
リコ「ファプタ…」
ファプタの凍りつきそうな瞳が怖い…。

これには流石のリコも面食らってましたね。
ファプタ「(悠遠語で)ああ…よいすがたになりましたね…」
ファプタの、リコに対しての冷たい視線と白笛を見てホッとしているような表情が印象的でした。
奈落のルールを書き換えるもの
ファプタの体の一部が入ったことで村が混乱しているのか、おかしなことになっています。

ヴエコの隣にパッコヤンがいるんだけど、ヴエコ全然気がついてないみたいですよね。パッコヤンは気付いてるけど声がかけられないでいるっぽい。描写が細かくてイイ!
レグ「これは…精算の時の?」
カジャ「似てるけど 変 イルぶる全体鳴り出してる カジャ 初めて」
リコ「レグ きっとファプタの一部が入ったから!」
レグ「な なあ これは一体…どうすればいい?ナナチのところに持っていけばいいのか?」

レグは一期から変わってないなあw
ナナチのために手に入れたファプタの一部ですが、このまま持っていくとベラフが消えてしまうのだとヴエコは言います(ナゼ?)
そのため、ベラフが消えてしまうとナナチまでどうなってしまうかわからないためにファプタの一部はベラフの元には持っていけないみたいです。
そして、ファプタとレグが交わした約束の内容が明らかになりました。
レグ(僕に…僕にあの村を滅ぼせと?)
ファプタ「そうしたいけど無理そす レグは優しいからできんそす そす…だからファプタ入れる手伝いしてほしい母の中の入れるよう してほしそす レグ てからでる言ってたそす 書き換えできるいってたそす でも…ハク探す行くから使えないて…レグ 次あったら連れてってくれるって…ファプタを奴等のところへ!」

ファプタ「連れてってほしそす〜」
レグ「ちょっと…何故噛む!」
ファプタ「レグ 書き換えならファプタ通れない法則をなんとかできるて…」
なるほど〜。ファプタはイルぶるの村人たちや村そのものを滅ぼして母の解放を願っているけれど、村の性質上中に入ることができないファプタはレグになんとかして欲しいと頼んでいたんですね。
レグなら奈落のルールを打ち破る方法を持っているからです。
リコ「火葬砲だ!奈落のルールを書き換えるほどの力…ナナチ言ってた!」
ヴエコ「火葬砲?」
リコ「レグの手から出るの!なんでも焼き消しちゃう!」
レグ「ファプタ曰く 以前の僕がこれなら壁に穴を開けられると…」
ワズキャン「驚いたな〜君は王子様だったんだね本当にお姫様のかけらをもらってくるなんて あるはずのない価値に村も混乱してるみたいだね」
レグの火葬砲はやっぱり物語の切り札として活躍するのですね。
ファプタの王子様だけど、リコの王子様でもあるレグ。みんなの王子様!
またまたボンドルド
ワズキャン「ようやく出てきてくれたんだね〜嬉しいよ お姫様のことこの子達にはもう伝えたのかい?」
ヴエコ「話したよ…自分本位のお話だけどね」
ワズキャン「そうか〜リコ 僕のこと嫌いになっちゃったかい?」
即見つかるヴエコ(笑)だけど脱出したらなんかすごい罰でもあるのかな?と思ってたのですが、「ようやく出てきてくれたんだね」って…ワズキャン側は閉じ込めておいた訳じゃないのでしょうか…?
そしてちょっと意外だったのが、ワズキャンは自分が嫌われるかもしれない行動をとっていたと自覚していたことですね。
ただひたすらに仲間を守りたい、自分も死にたくない、それは探求へのあくなき憧れからくるものだと自分自身を正当化しているのがワズキャンだと思っていたからです。
リコ「あなたのことはよくわからないけど…私この村は好きよ 私と似てるって感じる人がすごく多いの オースにいた時よりもずっと…」
ワズキャン「へぇ〜どんなところがかな?」
リコ「あ えっと…あのワズキャンさん この先に進んだら決して戻れないってわかっててもここまで潜ってきた?」
ワズキャン「そうだね 僕らはそういう旅をしていたからね ああ!なるほどそういう意味か!黎明卿に聞いたよ 知ってるよね?黎明さん この大穴を生業とする君たち探窟家の中でも戻れない深度まで潜る人間はほんの一握りだけだって つまり君はそれなんだ 自分だけの黄金を探すうち 黄金よりも価値のある闇のありかに気づいたもの 帰る場所を探求の先にしか持てず 進むことしか選べなかったもの ここはそういう連中が行き場を失って辿り着いたよるべ…確かに君を無謀と馬鹿にする連中はここには一人もいないだろうね」
黎明卿…やはりここでもボンドルドさんですかー。あのひと色んな人に影響与えすぎですよね。
研究のため、人類のためには何を犠牲にしても突き進む強さや好奇心が彼にはありました。
もちろん度し難い人物ではあるのですが、どこか自分と同じような人種であるとリコやワズキャンは自覚しているのでしょうね。ここでワズキャンにも同じ穴のムジナだと言われるリコさん。
ムーギィ「まあなあ…果ててみつけた価値も山ほどあるけどよ…大穴に挑んだ日々はそれこそ果たせねえ憧れだ…夢に見ねえ日はなかなかこんさなあ」
大人のズルさ

リコ「途方もない探求を価値にもつあなたが入り口で終わりを選ぶはずがない!あなたはどうして冒険を諦めたフリをしているの?」
ワズキャン「驚いたな〜村ができて150年 気づいてくれたのは君が初めてだ」
とはいえ、ワズキャン自身もこの村から出られないしこの村でしか生きることができません。
当然ワズキャンなら6層で終わることは望んでいないだろうけれど、「諦めざるを得ない状況」ですから冒険を諦めたフリではないと思っていました。なのに、これ以上何がある?
リコ「ファプタは欲望の揺籃…3つ分の願いの力…揺籃の力を使えるのは…あの…もしかしてワズキャンさん私に欲望の揺籃の力を使わせてこの村の人たちをもう一度冒険に出られるようにするつもり?」
ワズキャン「君は…どうしてその考えにたどり着いたのかな?」

リコ「前にもそういうことがあったの…それにあなたはやるだけやる人だって」
「前にも」…これはボンドルドが子供たちカートリッジに使う生贄にした実験のことでしょうね。やはりリコもワズキャンとボンドルドを重ねていました。
もしかしたらリコ自身も、根っこの部分でこの二人に理解しているからこの考えに辿り着いたのかもしれません。
ワズキャン「さーすがー!いいね!」
ムーギィ「なあボス…その…否定しねえの?」
ワズキャン「ん?」
ムーギィ「もう一度アビスに挑める…そういう夢はアホほど見たけどよ…誰に背負わせるもんでもねーんじゃないの?」

ワズキャン「ムーギィちゃん そんなんじゃないさ 選ぶのは僕じゃないこの子達だ 選べるのは挑む者たちだけなんだ」
アビスの大人っていい意味でも悪い意味でも本当にリアル。
いい意味で言えば、大人が何でもレールを敷いて子供に決まった道を歩ませるような子供の自由を奪うような大人じゃないということ。
悪い意味で言えば、責任逃れ。自分自身で考えるべきだ、決めるのは自分だと耳障りのいい言葉を言って危うい道を選ばせる。
だけどリコは間違えない。こういう時のリコは本当に頼りになるんです。
ワズキャン「さあ リコ レグ 君たちは何を選ぶ?」
レグVSジュロイモー ヴエコ頑張る

ジュロイモーが再びやってきた〜あれ、この人前に倒されてなかった?と思ったら地面に隠れて時間稼ぎをしていたそうです。
レグ「引き付ける…!リコ!安全なところに!」
レグ「マアア!リコを頼む!」
マアアさん「マアア!」

よっしゃ!マアアさん久しぶりの活躍か⁉︎

レグ「動きは早くない!逃げ切れる!だが…どうする?あっ」
レグ「なんだ…?ねばねばが…」
見張られるヴエコ…。ちょっと危ないですからねヴエコは。一番やばいのワズキャンだけど。
ジュロイモーという名前ですが、あれはジュロイモー本人ではありません。理由についてはワズキャンが
「イルミューイが特別な君から受けた信号で作ったんだよ イルミューイは寂しかったのさ君が塞ぎ込んだりするから」
と語っています。
また、ジュロイモーは自身を三賢だと名乗ったそうで、村に危険が及ぶと敵を抹殺しに出てくるそうです。
さらに「成れ果てではなくむしろこの村の一部 あれはこの村の意志」なので、仮にファプタの一部を奪わせたとしても精算による制裁はないそうです。
レグ「壁が 壁が埋め尽くされていく!」
リコ「あれじゃ逃げ場がなくなっちゃう」
レグ「どうする…ファプタは価値の化身…これをわずかに奪わせれば精算でやつを止められるか?」
ワズキャン「いいね!迷ってる迷ってる」

ヴエコ「少年!!!あいつは私由来で作られてる!精算の影響は受けないんだ!お姫様の部品を奪った後も止まらない!君たちを危険と断して消化しようとしてる!逃げて!」
必死のヴエコ、驚くワズキャン。いつもイルミューイの子供たちに子守唄を歌っていたから咄嗟の大声が出せた模様です。子守唄すごい。
約束の火葬砲

逃げ場もないし、ナナチを取り戻すためにはファプタの一部を取り戻さなくてはなりません。
レグ「うう…やるしか…ないのか…」

ファプタ(約束のためなら…ファプタは全て捧ぐそす)
リコ(私 この村好きよ)
ファプタ(あの村はついの果てに言葉すら失った母そす)

ファプタ(母の無念を…怒りを…晴らすまでは…!)
レグ(僕の力だけでは状況を変えられない…やつの…背後には誰もいない…)

レグ(くそう…くそう…なんだって打ちやすい角度なんだ!…この選択が…状況を好転させることなどあり得るのか?だがもはや…もはや迷っている時間はない!)


この選択が正しかったのかどうかは誰にもわかりません。
でも、「やらなきゃいけない時は徹底的にやる、躊躇は一切なし」だとオーゼンの生存訓練で言われたことがありましたよね。
それがこの場面だったように思います。「今」やらなければやられる。状況を変えるための最後の一手。
ファプタ襲来
レグ「はぁ…はぁ…」
リコ「レグ」
レグ「すまない…こうするほか…思いつかなかった…ファプタがくる!きてしまう!おそらくとんでもない状況になる!」
火葬砲の唯一の弱点は、打ってしまったが最後程なくレグは2時間もの長い時間、眠ってしまうのです。
レグ「僕が目覚めるまで村の中でリコを守ってほしい!」
ファプタの体の一部を価値として少しムーギィに手渡すレグ。
レグ「村の外はアビスの絶界…わかっていると思うがここより遥かに危険だ 頼む!」
ムーギィ「そりゃあ頼まれてやるさ けどうちら3人じゃ手に余るさね」
カジャ「カジャ人数集める」

レグの予想通り、不滅の姫がやってきました。

ガブールン「下がりれ 姫の御前であるぞ」
「お前たち 許さぬ」
ファプタ「レグ 礼をいうそす」

「お前たち 許さぬ」
「兄弟を…ファプタを…うまそうに睨め回したお前たちの目を許さぬ
お前たちの口を母と同じ言葉を使い 祈りを吐くその口を許さぬ
お前たちの姿を許さぬ 我が身可愛さに母を冒涜し続けたお前たちのその存え続けた命を許さぬ
お前たちの意志を許さぬ 喜びも悲しみも営みも断じて継がせはしない
塵芥の一つに至るまでお前たちの存在を決して許さぬ

全て忘れぬために生まれたこの日をこの時をどれほど待ち侘びたか…
覚悟するまも許さぬ 根絶やしにしてくれる」

ファプタ「兄弟たちよ…末の妹が帰ってきたそす…よく母を支えた…もうよい」
ファプタ「では ゆくぞ」


ファプタの言葉から、重苦しい憎悪の塊と同時に、母を思う気持ちや冒涜し続けられる耐え難い苦しみや悲しみの思いが一気に伝わってきます。
とても切ないシーンなのに、心が奮い立つような気高さに興奮しました。
ベラフの子守唄
ベラフの子守唄が聴こえています。

ナナチ「んなぁ…歌?…ミーティ…オイラ…夢を見てたんだ オイラにはさすげえ頼りにしてるやつがいてさ…オイラはそいつについてって探しに行くんだ…それで何を探していたんだっけ…」
ナナチ「そうだ…よく似てるって思ったんだ…オイラたちと…全然似てないのに…そんでな二人は…そんで…ようやく見つけるんだ…たからもの…」

ナナチ「ずっと…ずっと見つめていたかったんだ…夢でも…夢でもいいから…あっ…」

ベラフ「目覚めの時 きた ナナチ きたのだ」

ベラフ「ここから先は 夢ではない」
やぁ、もう最高…という言葉では言い表せないくらいの神Special endingでした。
このEDを観るために烈日の黄金郷を見てもいいくらいの素晴らしい出来です。
ベラフの優しい子守唄から入って、うっとりしているとゾワゾワとする不穏な曲調に変わり、「目覚めの時」とベラフがナナチにやさしく声をかけます。
「ここから先は 夢ではない」というセリフで締めていますが、その後の目の覚めるような美しい旋律に「ああ、ここで夢は終わったんだ」と理解させられます。
「メイドインアビス」は音楽での表現が本当にすごい。言葉で説明するよりずっと感情に訴えかけてきます。
1話から続くこの重苦しい「烈日の黄金郷」はこのためにあったのかと思えるほどに素晴らしいEDでしたね。
【まとめ】
前回まではガンジャ隊の過去編がメインでしたが、今回はリコたちの現代パートになり、原作とは違ったアニメの構成にしたことでイルミューイやヴエコ、ベラフ、ワズキャンに対する感情移入がしやすかったのではないでしょうか。
原作は原作でとても良いので、ぜひアニメと原作を見比べてみるのも良いと思いますよ^^
【メイドインアビス 烈日の黄金郷】もいよいよ次回で10話となりますね。
2期も終わりが見えてくると寂しいのですが、どんな風にラストにつながって行くのか、その過程を楽しみにして見ていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
それでは次回10話感想記事でお会いしましょう!サヨナラサヨナラサヨナラ♪
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